ぼんくら(上) [宮部みゆき]

ぼんくら 上
宮部 みゆき〔著〕
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「殺し屋が来て、兄さんを殺してしまったんです」 江戸・深川の鉄瓶長屋で八百屋の太助が殺された。その後、評判の良かった差配人が姿を消し、三つの家族も次々と失踪してしまった。いったい、この長屋には何が起きているのか。ぼんくらな同心・平四郎が動き始めた。著者渾身の長編時代ミステリー。(文庫裏表紙より引用)


老若男女に好かれる宮部作品ですが、この作品に関しても漏れなく誰にでも好かれそうな作品に思えます。

始まりから殺人事件が発生し否応なしに物語に引きずり込まれました。そして、読む進むにつれ、登場するそれぞれのキャラクターに魅了されてしまいます。特に中盤以降に登場する「おでこ」と「弓之介」は光っています。子供を描かせたらピカイチの宮部さんですから、きっと下巻での展開にからんでくるのでしょう。

「ぼんくら」は主人公の井筒平四郎を指しているようです。江戸の街を見廻る同心でありながら、めんどくさがりで腰が重いのですが、差配人・佐吉の一言を心配し、ぼんくら平四郎が動き始めます。そのあたりのくだりから、平四郎の人の良さもでてきて、ほほえましくなります。今とは違い、各人の心情を考慮し争いごとをまるくおさめる。誰もが納得できるような解決の仕方をする。この辺だけをみると、いい時代だな〜と単純に思ったりもしました。

この作品は章毎に一応の完結をしていて、少し読み進んだら、あれ?短編集かな?と思いましたが、いやいやこれが、すべてが伏線になっていそうです。早速、下巻を読み始めるつもりですが、とても楽しみです。

それにしても美形や天才が登場しすぎじゃない?私の周りには一人もいないぞよ。なんで?(知るか!)
posted by 玉葱 at 2005年10月09日 | Comment(2) | TrackBack(6) | 宮部 みゆき
この記事へのコメント
「いい時代だな〜」
と思わせるような主人公のぼんくらぶり。
今もいい時代であるならばもしかしたら
「いい時代だな〜」
とは思わないかもしれません。
そこをうまくついた作品と登場人物のキャラがこの作品なのかとも思いました。

「うへえ〜。」
「あいすみません。」

などは自分がブログを書くときに実は時々使用しています。TB感謝いたします。こちらもつけます。
Posted by takam16 at 2005年10月10日 22:59

>takam16さん
そうですね。この作品では江戸の時代のいいところ悪いところ両方が描かれていますね。平四郎が現代に生まれたいたならばと想像してみると、ちょっと面白いです。ぼんくらにはならなかったかもしれませんね。
私のマイブームは恩田陸さんがよく使う「〜かしらん」ですww
コメント、TBありがとうです。m(__)m

Posted by 玉葱 at 2005年10月11日 00:30

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